TEXT of memory 002...
このページでは、管理人の思い出の中で特に印象深かったエピソードを掲載しています。管理人はあまり出来た人間ではないので、不快になる表現等あるかも知れません。すいません。
※大体出来事があった順になってます。下にいくにつれて最近の話になってるはず。
目次
[ 中学校 ]
・腑に落ちない話・・・ 子どもながらに違和感を覚えた話
・Boo・・・ 中学校にいた、とある少年の話
中学校
- [ 腑に落ちない話 ]
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中学1年の時、うちのクラスの担任は中年の男性で、よく黒板などにドラえもんの落書き(?)をしたり、見た目も似ていたのでクラスの皆は担任のことを影で『ドラえもん』と呼んでいた。
そのドラえもんの担当教科は地理で、もちろんうちのクラスの地理も担当していた。
ある日、次の時間は地理ということで、皆教科書等を机の上に用意し、それまでの休憩時間を過ごしていた。やがて、始業のチャイムが鳴り、皆は席にはついたものの先生が来るまでの間思い思いに雑談をしていた。
気がつくと、始業から10分以上経っていた。
「先生遅くねぇか?」「授業あるの忘れてんじゃね?」「ラッキー♪」という流れになり、皆より一層やかましくなり、雑談に花を咲かせていた。
始業から20分近く経とうという頃、クラスの委員の女の子が、「いくらなんでも先生遅くない?職員室に迎えに行った方がいいと思う…」と言い出した。
女子と気の弱い男子は「そうだね、その方がいいよ」と言い、委員の子が先生を迎えに行くため席を立とうとしたが、一部の男子が「先生が来ないのが悪いんだろ?ほっとこーぜ!!」などと言い、クラス内にちょっとした言い争いが起きた。
わたしは先生を迎えに行った方がいいとは思いつつも、つまらない地理の授業を受けるのも嫌なので、黙っていた。
そうこうする内に時間が経ち、いきなり「おい、お前ら!!!!!」という怒号がクラス内に響き渡った。
声のする方へ目をやると、教室の入り口にドラえもんが立っていた。ドラえもんは決して豊富とはいえない髪を振り乱しながら顔を真っ赤にして教室に乱入し、
「お前らァ!!! なんで授業開始の時間になっても迎えに来ないんだ!? どういうつもりなんだぁ!!!」
と喚き散らした。言っておくが、我が学校に「始業時間になったら担当教諭を職員室まで迎えに行く」という様な決まりはない。始業時間になったら、生徒は授業の行われる場所に速やかに移動、着席を完了して先生の到着を待つ、というのが常だった。
恐らくドラえもんは、うちのクラスの授業のことをすっかり忘れていて、気づいたときには授業時間も半分近く過ぎた頃。そんな時間になっても誰一人気を利かせて呼びに来る者はいない。という事態に頭にきて怒鳴り込みに来たのだろう。
というか、そんなことよりも、普段温厚なドラえもん似の中年男が、こんなに人の顔って赤くなるもんなんだと感心するくらい顔面を真っ赤に染めて、怒鳴り散らしているという状況に、皆驚いて硬直していた。
ドラえもんは、10分以上喚き散らし、しまいには「やる気がないんだな!! そんな奴らに教えることなどない!!」と言って教室を出て行ってしまった。
今度は委員の子がすぐさまドラえもんを追いかけて教室に連れ戻し、クラス全員で先生に謝って、事態は収束した。
だが、考えてみて欲しい。たしかに先生が来ないのに呼びにも行かず、何十分と雑談に費やしていた我々にも非がある。だけど、授業のことをすっかり忘れて遅刻してきたのはドラえもんの方じゃないか?ドラえもんを迎えに行かなかったことは責められても仕方ない、だが、ドラえもんの方は何故謝らないんだ?
わたしが先生なら、「授業を忘れていて遅れてすまない、だけど、こういう時は誰かが先生を呼びに行くのが普通だろ?今度からお互い気をつけよう」と言う。誰も怒らず責められず、それで終わる話じゃないか。
教師って、どうしてこうも人間が小さいのか。
- [ Boo ]
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わたしは父親の仕事の都合で、中1の夏に転校をした。その転校した先の学校に、学年全員に嫌われている男がいた。
その男は、友達なんて1人もおらず、何とも形容しがたい醜い顔面をしており、口臭が凄くて近寄れないし、頭も馬鹿だった。皆はそれぞれそいつに陰口ネームをつけて呼んでいたが、わたしと友達は「ブー」と呼んでいた。(由来は忘れた)
その男は、本当に皆に嫌われていて、女子などは完璧にシカトしていて近寄る者はいなかった。万が一なんか用があって近づかないといけないことがあっても、ブーの口臭が凄まじいため、息ができず、席替えでブーの隣の席になった人はクラス全員から憐れみの目で見られた。一方、男子たちはブーをからかうのを日課としていて、ブーは毎日男子にからかわれていた。
ある時は「お前臭ぇーよwなんでそんんあ臭うの?風呂入ってる?」と言われ、「ある時はお前通知表オール1なんだって?(←これは本当)そんな数字どうやったら採れんだよw」などと罵られていた。
そうやってからかわれると、ブーは唸るような低い声で、「何だと〜〜〜〜〜?」と男子たちを睨みつけ、男子たちは「コイツ怖ェ〜www」と言って、余計面白がるのだった。
先生たちも、ブーが皆から嫌われていることや、男子にからかわれていることは知っていた。が、誰1人として、ブーを助けてやろうなんて教師はいなかった。見て見ぬふり、というよりは、先生たちもどう手をつけていいやらわからなかったのだと思う。ブー自身、気性の荒い性格だったため、先生がなだめに入ってブーが暴れ、教室のイスを振り回して物を壊したこともあり、それ以来先生たちは極力関わるまいとしていた。
ある時、いつものように男子がブーをからかっていた。「お前何なの?よく毎日学校来れるな、休めよw皆迷惑してんだよwww」と、その日のからかいは、いつもよりキツイ言動だった。ブーは、最初は大人しくしていたものの、男子たちのからかい言葉が度を増すうちに、いつものように唸り始めた。男子たちも「何唸ってんの?言いたいことあるなら言えよwww」と面白がり、からかうのをやめなかった。
するとブーは、おもむろに自分のリュックの中をまさぐり始め、何かを出した。
それは、トンカチだった。
ブーと男子たちのやりとりを遠巻きに見ていたわたしたちも、「なんでトンカチwwwよりによってwww」と噴出してしまった。無論、男子たちも「はぁ?トンカチなんて持ってきて何がしたいんだよwww」とヘラヘラしていた。しかしブーは、「お前ら、調子にのるなよぉ〜〜〜〜〜」と言って、自分の机を、鉄製のトンカチで何度か叩いた。
そして、男子たちのリーダー格で、日頃1番ブーをからかっていた男子に近づき、トンカチを振りかぶる。女子が悲鳴を上げ、他の男子は止めに入った。幸い、ブーが振り上げたトンカチを下ろす前に、隣のクラスの先生が事態に気づいて駆けつけたので、被害はなかった。ブーはどこかへ連行された。
その後、給食の時間になってもブーは現れず、教室は平穏に包まれた。が、5限目と途中に急に教室に担任が現れ、「ブーくん(実際は名字)見なかった!?」と興奮気味に言った。先生たちが少し目を離した隙に姿を消したらしい。ブーのリュックは教室に置いたままだったが、ブー自体は授業が終わっても現れず、どうやらリュックを学校に置いたまま勝手に家に帰っていたらしい。
翌日、ブーは何事もなかったかのように学校に現れ、「昨日お前どこに行ってたんだよw」などと相変わらずからかわれていた。
その次の年からわたしはブーとはクラスが離れたので、あまり噂を聞くこともなくなったが、中3始めに行われた、高校見学の日(生徒各自が行きたい高校、気になる高校を選んで、グループごとに高校へ見学へ行く)に、奴がその地域で1番偏差値の高い、なかなか入れないと有名な高校へ見学へ行ったという話を聞いたので、わたしは驚愕した。
中学卒業後、彼がどうなったかは知らない。